ミスティクス 5/8 ミネソタ戦の戦評(なんてタイトルつけてみる)

Swish 戦評
この記事は約10分で読めます。

前回の戦評を読んでいただいて、また見たいという声がありましたので作りました。

(でも書き始めるとやはり取捨選択下手を発揮してかなり長くなってしまうので💦今後続けるかは未定です🙏 何試合に1回とかにするかもしれないです。もっとまとめられたらいいんですけどね。)

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戦評

ワシントン・ミスティクス 78 – ミネソタ・リンクス 66

ミスティクスはスターター5人が二桁得点。

内容を一言でいうと、ミスティクスのディフェンスが良かったことに加え、オースティン選手の期待以上の活躍&ミネソタの完成度の低さによる結果、という感じでしょうか。

少し細かくみていくと

  • 1Qからナターシャ・クラウド選手が積極的なオフェンス
  • 相変わらずチームディフェンスがとても良い。ショーディフェンスやローテーションが素晴らしい。(一人ひとりのディフェンスももちろん良いです)
  • プロ初スタートのシャキーラ・オースティン選手も、レジェンドで今年引退を表明しているシルビア・ファウルズ選手相手にオフェンス、ディフェンスどちらも素晴らしい活躍。とくにディフェンスとリバウンドではかなりの存在感。ファウルズ選手に対して簡単なシュートを許さない高さと身体をを張ったプレーが印象的で、今後合流後に正センターと予想されるエリザベス・ウィリアムス選手やデレダン選手がいる時もプレータイムをもらえるようなパフォーマンスだったと思う。(※ファウルズ選手について補足。この試合だけみると大したことないじゃんって思うかもしれませんが、もっと恐ろしい選手です。)
  • 開幕戦の若さあふれる相手に対しての意図的なスローダウンとはうって変わって、リバウンドからボールをプッシュするスタイルへ。速攻も何本か出ていた。
  • 3Qの途中で、マイーシャ・ハインズアレン選手がテクニカルファールを取られてから(自身がトラベリングを取られ、フラストレーションから軽い気持ちでボールをフロアに叩きつけてしまう)流れがだいぶ変わってしまったと感じた。
  • スコアをみたら後半は31-43でミスティクスが負けていた。4Qにはターンオーバーから連続でスコアされるなど流れを持っていかれた場面があったが、タイムアウト後にディフェンスから立て直した。危ない部分もあったが前半の貯金で逃げ切った形。人数が少ないことから疲労もあったとも思われる。
  • ちなみにクォーターごとのスコアは24-19、23-4、21-22、10-21
  • ミスティクスの良さ以上に相手の悪さが目立ちました。インサイドのファウルズ選手に合わせるタイミングも悪いし、スペーシングも悪く、ちょっと予想外に悪すぎて今シーズン心配です。
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ミスティクスの懸念点

  • 開幕戦でも起こったことだが、中だるみがあるのが懸念点。選手が全員合流、復帰すればうまくローテーションをして、集中を切らさず継続したゲームの流れを作れるか。
  • 同時に新しい選手(デレダン選手以外は厳密にはミスティクスでプレーしたことはない)でもあるので、どの選手が入っても問題なくチームとしてのプレー(オフェンス、ディフェンス両方)ができるかに注目。
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町田選手

19分出場、0得点、4リバウンド、3アシスト、4ターンオーバー

リバウンド

ティーボーコーチからも評価があったリバウンド4本。(数が評価されているのではなくてその内容)

リバウンドのこぼれたルーズボールを拾っている。センターやフォワードがリバウンドを競っているときにあれをものにできるのはチームとしてはありがたい。(日本だったらよく見るシーンだと思いますが、アメリカでは細かいああいった目立たない地味なことが評価されたりする)

アシスト

ドライブからの3ポイントお膳立てのアシストを2つ。もう一つはオフェンスリバウドからのお得意のスキップパス。

アメリカではシュートを決める側がフォーカスされがちで、あの正確なパスにどれぐらいの人が気づいて評価しているかといった感じ🤔たまにSNSでみますが、より多くの人に知ってほしいですね🔥

ターンオーバー

(細かく確認して数字までつけて嫌なんですが、今後にむけて気になるのでお許しを🙏)

  1. シャキーラ・オースティン選手とのピック&ロール。高い位置からピックした後のオースティン選手のダイブへのパスが自身の追いかけてきたディフェンスの手に当たって。
  2. 町田選手がトップでボールを保持、ステファニー・ジョーンズ選手とピックプレーをしかけたがうまくいかず。その後なにも動きが発生しなかったときに左サイドのアトキンス選手へパスしたのがバッドパスになってしまった。
  3. ドリブルして2歩で踏みきりジャンプパスがトラベリングを取られる。FIBAのルールとの違い&ルーキーに対しての笛といった印象。WNBAではどんな足の運びでトラベリングを吹くかが国際ルールと少し違ったり、新しい選手に対して笛が軽くなりがちだったりします。(ディフェンスで一度ファールを取られたのも新人に対する笛かなと。)
  4. アーリーで攻めているとき、右へのドライブから右側サイドの3pラインにいるシャトリへのパスがディフェンスにあたって

コーチの言う、リーチに慣れるという部分ですね。やはり背が高くリーチが長い&機動力がある選手が多いので、手に当たってしまっているようです。

慣れと意識的な部分です。これまでのキャリアで国内選手相手の経験が長い分すぐにアジャストするのは簡単ではないですが、どうか乗り超えてほしいと思います。

町田選手について気づいた点

マイーシャ・ハインズアレン選手との出場

マイーシャ・ハインズアレン選手と一緒に出ている時が良いこと。

ハインズアレン選手自身はシュートもできるしドライブもできる、合わせを見つけてパスもできる強靭な身体を持った素晴らしい選手。(試合では11点8リバウンド3アシスト。スタッツ以上に活躍している感)

町田選手がボールを持っているときに町田選手の意図を汲み取ろうとする意思がすごく強く感じられます(さすがBestie)。町田選手に何かをやらせようとしてくれる。何でも対応するよ、みたいな雰囲気をかもしだしています。

さらに、身体が大きいのでスクリーンも上手。プレーとしては(試合ではその合わせはあまりなかったですが)ピックからロールもできるポップでスリーもミドルも打てる。

町田選手からしたらとてもやりやすいように見えました。

それ以外の選手

他の選手の場合、もう一歩という感じがします。

ハインズアレン選手と出ている時以外は、ピックがうまくいかなかったり、ボールを持って孤立してしまっている場面が多かった印象です。

コミュニケーションの問題もあると感じます。「察する」というのは日本の文化ですから、それを求めるのは難しいというか無理です。

例えば、試合を観ていてアトキンス選手へのパスミスが起きた時に町田選手にとってはアトキンス選手のヘルプディフェンスが邪魔になっていたと思うので、スペースを開けて欲しかったとも思うんですよね(映像でみたかぎり)そういったところを伝えられているか心配。(心配っていう単語がいいのか。親心的な意味の心配)

試合中にコート上で伝えるのは難しいと思うので繰り返し一緒にプレーすること、練習でコミュニケーションをとっていくことで通じ合っていければいいなあって思います。

町田選手が活きていないという声について

チームメイトが走らない、動かない。これでは町田選手が活きないというご意見があるのは承知していますし、それもごもっともと思いますが、個人的な意見を書かせてもらいます。あくまで私が感じることなので、この意見や端々の言葉遣いでどうか気を悪くしないでください。

もともとこのチームは2019年に優勝したチームです。その選手が残ってそれをベースに組み立てているので、町田選手が入ったからといってその根本のチームのスタイルを変えるっていうのは難しいのかなと思います。

町田選手にも挑戦であると同時に、チームにとっても挑戦。チーム作りや戦術が挑戦だし、文化やプレースタイルが違う日本人選手を迎え入れたのも挑戦。

さらに町田選手が合流して数週間しか経ってないわけですから、いきなり前を走れとか動きを作れと言われても、そういったスタイルではないのでいきなりは難しいです。そこをご理解していただいたほうが、そこまでもどかしく感じずに観られるのではないかと思うんです。

また、1on1 ばかりという声もありますが、これも文化が大きいです。

そもそものオフェンスの組み立ての根本にある考え方が、「どうやってオフェンス力のある選手に有利な状況で1on1をさせるか」ということです。これはNBAでも一緒です。例えばミスティクスであればデレダン選手にボールを預けた方が得点につながる確率が高いわけですから、彼女に有利となるコート上の場所で持たせるのが重要になります。(一例です)

日本ではパスやスクリーンでズレを作り有利な状況を作り出すことが多いので、なんでそこパスしないのとか、ボールがないところでスクリーンすればいいのに、とかもどかしく感じると思うんですが、そういったバスケをしてこなければそういった発想が生まれないですし、コーチから指示がなければしない。この開幕から2試合あって誰かが1on1している時にオフボールでスクリーンなんて場面ほぼなかったと思います。それはそういった文化がない、指示がないからです。オフボールのあわせについてはほぼ自己判断だと思います。(ローポストで誰かがはっているときはエンドライン沿いをバックカットするという決まりはひとつあるよう)それをどうか頭の片隅にでも🙏

と、長くなりましたが、町田選手は前に走っている選手に正確なパスを送ったり、周りで動いてくれる選手に合わせたりするのがサイコーに上手ですが(応援する誰しもがそれを観たいと思っているけど😣)、新しい挑戦として違ったプレーを吸収して成長したら、さらにスゴイ選手になると思います!

なので、チーム、選手、戦略がダメだとかっていうとせっかく始まったばかりなのに楽しく観られなくなってしまうと思いますので、日本のバスケに慣れている方はすこし違った視線から見られた方がいいかもしれないです😊

(こうしたら良くなるんだよねっていうのは私も重々感じます。あーなんでそうしないのって力入っちゃいますしね😅)

ランニングプレーについて

チームとしては一番シャトリ・ウォーカーキンブロー選手が前線を走るタイプなんですが、あまり一緒に出られていないですね。おそらく2人で出てしまうとディフェンス力が少し下がってしまうので、チームとしてあまり想定していないようです。(昨日は少し一緒に出ていましたが点差が開いた時)

あとは新しく加入のステファニー・ジョーンズ選手も走ってくれそう。ピックプレーといいこれからあっていくといい選手ですね。(今後選手が合流する中でジョーンズ選手がプレータイム確保できるかな)

PGとしてのボールコントロール

クラウド選手が出ていないときは町田選手がやることが多いですが、SGのアトキンス選手がコントロールしている場面も何度も見られました。第3のPGを入れる代わりにアトキンス選手をPGとしても起用することにしたようです。(ベンザン選手は昨日の起用法、プレーを見ると、今後厳しくなりそう)

クォーター最後のプレーや、勝負がかかった時間帯にクラウド選手がファールなどで出れない時はもしかしたらアトキンス選手をPGとしてコートに出すこともあるかもしれないです。(町田選手はどうしても言葉の問題があると思うので。ハドルに加わった時やコーチが叫んでいる言葉など。※予想です)

次回

明日5/11(日本時間8時)は強豪Las Vegas Aces(ラスベガス・エースィズ)との試合です。

エースのフォワードA’ja Wilson(アジャ・ウィルソン)選手は前回の試合で20点15リバウンドの活躍。

フォワードのJackie Young(ジャッキー・ヤング)選手ガードのKelsey Plum(ケルシー・プラム)選手はそれぞれ19点、18点。

この3人を含むスターター5人が二桁得点をしていて、ミスティクスと同様バランスがよく、走れるし、ハーフコートオフェンスも良いチームです。

ポイント

  • ウィルソン選手に誰がつくかがまず注目ポイント。複数の選手を交代交代でつけていくんじゃないかと個人的に予想。
  • 今シーズンの今のところエースィズのベンチメンバーの活躍はそこまでのようなので、ミスティクスとしてはベンチメンバーが頑張りたいところ。
  • (そんなうまくはいかないでしょうが)ウィルソン選手にファールがかさむとミスティクスとしては良いながれ。
  • フィジカルな選手が多く、タフなゲームになりそうで、引き続きリバウンドが重要、得点力が高いチームなので、セカンドチャンスを与えないようにしたいです。
  • また大型ガードがいるチームなので、今度こそポストアップにはご注意かな。

最後に

明日朝が待ち遠しい!!!

始業時間まですこし観ることができるかたは盛り上がりましょう!

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