ルイ・マチダのWNBAへの再挑戦(フル日本語訳)

町田瑠唯選手
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NBCスポーツワシントンの記者さんであるTYLER BYRUM氏の記事「Rui Machida wants to continue playing in the WNBA」のフル日本語訳です。

元記事URL:https://www.nbcsports.com/washington/washington-mystics/rui-machida-wants-continue-playing-wnba

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NBCスポーツ ウェブサイトより

4月に行われたルイ・マチダの入団記者会見からは、実験的という印象を受けた。マチダにとっても、ミスティクスにとっても、2022シーズンはマチダがWNBAに順応できるかを試すシーズンとなると思われた。

少なくともマチダは、その試しとなったものを続けて、この先もWNBAでプレーしたいと考えている。少しの味見をしたら、もっと欲しくなるものだ。

日本のスターポイントガードをワシントンに連れてくることは、双方にとって低リスクだったと言える。WNBAのシーズンはWJBLのオフシーズンの間に開催されるため、時期が被らず、マチダにとっては所属しているWJBLの富士通レッドウェーブでの試合を欠場することはない。その状況で、世界一のリーグでプレーするチャンスだったのである。

ミスティクスとしては、国際的に活躍する最高のポイントガードの一人を破格の金額でチームに加えることができた。Spotracによると、契約は60,471ドルのミニマム契約だっだ。また、ミスティクスにおいてポイントガードのポジションは2019年の後にクリスティ・トリバー(現ロサンゼルス所属)が去ってからは薄いポジションだった。

シーズン終了後にマチダは通訳のミッキー・タケイを通じてこういった言葉を残した。「本当にたくさんのことを学んだ」「一番学んだことは選べないが、いいことも、悪いことも学んだ。壁にぶつかるようなこともあったが、全てが経験だった。」

マチダは出身の国から出て最初のシーズンで、自身の力を証明する以上のものを残した。ミスティクスはマチダの合流からすぐに彼女がチームの文化に馴染むよう、言葉の壁を越えて歓迎した。

ミスティクスの歓迎についての記事

マチダはスターティングポイントガードであるナターシャ・クラウドのバックアップポイント・ガードを務め、全ての試合に出場した。日本国内ではない時差を越えての遠征や、4ヶ月の間に36試合が詰め込まれるという過密スケジュールで、体力や疲労は彼女にとって挑戦だった。

層が厚いチームの中で、この5フィート4インチのポイントガードは平均12分の出場時間にとどまった。平均得点は1.8点、アシスト2.6という記録を残した。これだけを見ると決して多い数字には見えないが、これを計算すると40.4のアシストパーセンテージとなり、それはリーグ3位の成績である(最低10試合以上プレーした選手のみとする)。その成績を上回るのは、チームメイトのクラウドと、ジョーディン・カナダ(ロサンゼルス)のみで、素晴らしい2選手である。また、マチダのアシストレシオは42.5で、これはリーグ2位である。

アシストパーセンテージ:ある選手の出場時に、チームメイトが決めたシュートの何%がその選手のアシストによるものだったのかを表す。

アシストレシオ:平均アシスト数を100ポゼッションあった場合に換算したもの。

「個人的には必死にやった。与えられた短い時間の中で、コーチやチームメイトに言われたことをやることができた。それがシーズンを通じて出来たこと」とマチダは言った。

29歳のこの選手にとっての最も高い壁は、自分のシュートを打つことだった。空いている時は打つ。シーズン中にずっと言われたことだった。

練習や試合において、マチダがシュートを打ち、決めたときにはチームもファンも盛り上がるのが印象深い。マチダは、それらがこのシーズンにおいて最も嬉しかったことと言っている。

しかし、マチダは1試合平均2.3本の投試、フィールドゴール31%、スリーポイント20.6%という成績で、ヘッドコーチのマイク・ティーボーは、彼女がWNBAでのプレーを望むのであれば、その部分の成長が必要と言う。

ティーボーはシーズン終了後の記者会見でこのようなコメントを残した。
「このリーグで長くプレーしたいのであれば、オフェンス面において驚異となる存在とならなければいけないことを彼女は知っている。バスケとはそういうもの。彼女はそれを理解しているし、毎日取り組んできた。この冬には、彼女の日本のチームでのプレーぶりで見られることだろう。絶対に急激に進化するとは言えないが、相手チームがその部分において駆け引きができないことがチームにとって大きな鍵となることを彼女は理解している。それが現状。このリーグでガードとしてプレーし、プレータイムを得るには、シュートを決めなければならない。」

4月まで続く日本のリーグが開幕するまで3週間をきっている。次の夏には、マチダ自身、そして島国の彼女のファンが、マチダのWNBAでのプレーを願っている。

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