先週、FA交渉解禁となり、動きが激しくなってくる、と思っていましたが・・・この1週間FAの動きがほぼなく、噂話も出てこずでした!
が、本日ようやく超ビッグな動きがありました!
シカゴ・スカイからFAとなっていたWNBAのスーパースター、キャンデース・パーカー選手がラスベガスと契約することを、インスタグラムへの投稿で発表しました。
インスタ投稿全文
私にとって家族こそが自分が生きている目的であり、最優先するものです。家族にはこれまでに経験したことのない大きな喜びを与えてもらい、私が知らない次元での愛情と献身を私に与え続けてくれています。
2021年のシカゴへの移籍は、自分の全てが始まった自分の地元に戻り、家族と一緒に過ごすための決定でした。地元で優勝できたこと、自分が小さい頃、バスケに恋をした時に見たシカゴ・ブルズのパレードと同じストリートで優勝パレードをしたことは、感謝しきれないことです。
今回フリーエージェントとなり、もちろん3度目の優勝を目指せるチームであることも考えていますが、色々考えても最後には、家、家族という言葉に行き着いています。それはシカゴと契約した時から変わっていません。
レイラ(パーカー選手と元NBA選手との間のお子さん。その方とは離婚。)はこれまでの13年間、私のキャリアの犠牲となっていました。いつも私を最優先に考えてくれ、私が望むことをサポートしてくれました。それが彼女にとって辛いことだとしても。
私はレイラ、息子、ワイフを優先したいと思っています。レイラの学校の学期中には側にいたいし、彼女のバレーボールの試合や学校のダンスを、遠距離が理由で見逃すわけにはいきません。レイラは8月に高校生活を始めます。私は彼女が私にしてくれたように、彼女の側で支えたいと思っています。
家族と状況を考えた結果、ラスベガス・エースィズが私たちの人生の現状において正解である組織、という結論に至りました。
シカゴの人々への感謝の気持ちは一生ものです。ファン、チームメイト、コーチ、オーナー。そして何よりもこの2シーズンにおいて、この私を育ててくれた街、今も続く子どもの頃からの友人、今も多くの学びを頂いている先生達、私の心に残り続ける思い出に感謝しています。
シカゴは私のホームであり続けながら、私の家族の家は西海岸にあります。
家の近くで優勝を目指して戦えることは最高のシチュエーションです。この夏にラスベガスで私の旅路を続けることを楽しみにしています♠️
キャンデース・パーカー選手インスタグラム投稿の日本語訳
補足説明
元々パーカー選手は2008年にドラフトされたロサンゼルスで13シーズン在籍し、2年目の途中にレイラ氏(さん?ちゃん? なんとお呼びしていいか💦)を産んでコートに帰ってきています。
たしかレイラさんはロサンゼルスの学校に通っているので(調べてもソースが出てこなかったですが記憶で。)、学校が始まると離れ離れだったということですね。パーカー選手はTVコメンテーターのお仕事もされてかなりお忙しそうなので、お子さんとの時間はさらに限られているかもしれないです。
そのテレビのスタジオはアトランタにあるので、その場所はシカゴのほうが近いですが、そのことやらフライト時間やら、色々含めて考えてもラスベガス、ということでしょう。
(シカゴはアメリカ中部、アトランタは東、ロサンゼルスとラスベガスは西。)
契約内容やその他背景
ESPN情報によると・・・
契約は1年契約で年俸は交渉中。
ロサンゼルスとの面談もあり、LA復帰にどちらも前向きに興味を持っていた。
エイジャ・ウィルソン選手もパーカー選手の誘致に関わった。
とのことです。
チームの顔ぶれよ
シアトルのスチュアート選手が、シカゴのバンダースルート選手が、ジョンケル・ジョーンズ選手が・・・という話がありますが、このラスベガスのチームもスーパーチームと呼べるのかもしれないですね。
スーパーチームの定義が何なのか分からないですけれども。女子チームの場合って少数精鋭だからどのチームでも結構そんなチームになりがちなのかとも思います。
(ネットで調べると、2人以上のエリート選手がいるチームとか、3人以上の高い能力のある選手とか色々言われてて面白い)
パーカー-グレイのデュオ再結成
まず注目なのは、パーカー選手と2022プレーオフでアンストッパブルだったチェルシー・グレイ選手が再びチームメイトとなったこと。
一緒にプレーできることはパーカー選手の検討材料の一つに間違いなくあったと思います。
この2人は、グレイ選手がコネチカットからLAに移籍してきた2016から2020シーズンの5年間、チームメイトして共に戦っており、初年度の2016年には優勝をしています。また、私生活でも仲が良いことも知られています。ロサンゼルスから移籍した次の年に
絡みとしてはピック&ロール、ポップのプレーとかあるんですが、それよりも2人とも派手なプレー、魅せるパスが目立つので、ロサンゼルスのShow Timeバスケ的な雰囲気に合っていた印象があります。(Show Timeは元々ロサンゼルス・レイカーズがそう言われていた。)
2022シーズンは超攻撃的なプレースタイルで面白かったラスベガスのオフェンスがさらにエキサイティングになりそうな予感ですね。
ラスベガスに欠けていた全てをもたらす
優勝はしましたが、2022シーズンのラスベガスは4番のポジション、ベンチ層が総合的に見ると弱いチームでした。
どの選手もプレータイムが多く、特にセンターのウィルソン選手。プレーオフのシリーズを通して数分しか休んでおらず、試合後のインタビューでそれを知り、自分でも驚きながらも「疲れていない」という発言をしていたのは記憶に新しいですね。
同選手をベンチに下げると明らかにディフェンス力、リバウンド力が落ち、オフェンスも外の選手の1on1に頼らざるを得なくなるという状況でした。
そんなチーム状況で、先日ハンビー選手がトレードで移籍。さらに層が薄くなりましたが、サラリーキャップに余裕を持たせて動きやすくしたということでしょう。
パーカー選手はどのポジションもできてしまうので、リバウンドができる下ポジションだけでなく全ポジション厚みが出た、ウィルソン選手を休ませている間の得点源にもなれ、そのバスケIQから能力高いガード陣のサポート役になることもでき・・・とラスベガスにとっては最高の補強のように感じます。
もちろんスタート全員一緒に出る時も、これまでは4番ポジションの選手が外にいればスリーがなかったので放置されがちでしたが、パーカー選手であればスリーが打てるのでウィルソン選手や他の選手にダブルチームに行くのがさらに難しくなったことになります。
さらにオフェンシブになったラスベガスが見られそうです。
もし唯一気になるとすれば、パーカー選手がアップテンポのスタイルを試合中ずっと続けられるかという部分。
シカゴでも早い展開が続く場面においてはあまり良くなかった印象を持っています。体力的な部分かと思います。
これからラスベガスが補強でもうひとり下の選手を見つけられるかが重要なのではないかなと思います。(もしかしたらハンビー選手とのトレードで交渉権を得たザウイビー選手とそのまま契約かも)
ハンビー選手の訴えはどうなった?
こちらで書いたハンビー選手がラスベガスに受けたという不当な扱いについて、
現時点で特に発表されている進展はないです。チームからの発表もなく、選手達からもこの不当な扱いのことは触れられていません。(チームに言われているのかも?)
正直な印象を言うと、ハンビー選手が発信したことを知りながらパーカー選手がラスベガスの組織に不信感を持たず契約するというのは違和感ありです。
特に自身とパートナーが妊娠を経験されているし、母親なので、その辺りの部分は結構気にするのではないかなぁと思うんですが。
まだ公表されていないことが交渉の場では話されているのかなぁ。
最後に
「スーパーチーム」というのは、NBAでスターばかりのチームが出来始めてから言われるようになったかなと思います(その前からあったのかな?)。
WNBAはNBAのトレンドが数シーズン後にやってくると言われているので(例えばディープスリーとか、ピックプレーを多用するとか)、スーパーチームも悲しいかなそんな流れなのかもしれません。(悲しいかなというのは個人的にスーパーチームがあまり好きでないので💦)
今NBAでは、スタッツがバグってる選手が多く(30点、40点以上、トリプルダブルとか、50点以上、20リバウンド以上とか色々)て、それも徐々に女子にくるのではないかと思っていて。女子の場合そこまではいかないにしてもある程度。今の大学生あたりの子がプロに入って数シーズンするあたりにそれが来るのかなーと個人的に予想(妄想)。
その頃には今の現役選手で引退している選手もいて・・・パーカー選手もあと数年、タウラシ選手も。アリーシャ・クラーク選手、デレダン選手も。数年というか次が最後の可能性もあるんだよな、と。(タウラシ選手、クラーク選手も今FAで、まだ何も発表なし)
パーカー選手はオフシーズンの自身の状況で次もプレーするか決めるとは明言していますが、今回優勝したら最後になっちゃいそうな予感しますね・・・。
ということでもっと大切に観なければ、といういつもの再認識、再確認に至ったところで締めたいと思います。
ありがとうございました!
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