レギュラーシーズンはこの試合を含めてあと3試合。最後はインディアナとの連戦なので、あと2チームとの対戦で終了です。
ミスティクスはプレーオフ出場がすでに確定していますし、負けたとしても下位との順位は離れているためそこまでプレッシャーはない状態ながら、勝つことで1回戦のホームコートアドバンテージを得られる上位との入れ替わりがまだあり得るため、残りは連勝でいきたいところ。
一方のロサンゼルスはまだプレーオフ争い中。ESPNによるとプレーオフ出場争いをしている各チームの出場の可能性は以下の通りです。(この中から3チームが出場可能)
- ダラス:99.6%
- フェニックス: 67.5%
- アトランタ:62.2%
- ニューヨーク:32.1%
- ミネソタ:31.4%
- ロサンゼルス:7.2%
ただ、これまでの対戦成績を元にした確率で、選手の入れ替わりなどは加味されていないため、微妙な変化は反映されていない数字です。
【追記】ここまで書いた後に試合中だったダラスvsニューヨークの試合でダラスが勝利し、プレーオフ確定となりました!!!あと2チーム!
試合前ニュース
ミスティクス
デレダン選手を含む全員で臨む試合です。ティーボーHCの試合前コメントです。
(Q:今日の試合に向けて)
ボールを大事にターンオーバーをしないことです。LAはディフェンス時に手をアクティブに動かして、リーグ2位の平均スティール数があり、それがLAのチームスタイルです。一発狙いのスティールもありますが。それに対応することが今日の優先事項です。
(Q:リーグ順位で4位になるために重要な試合です)
順位のことはわかっていますが、自分達のことしかコントロールできないですから、3試合全て勝って、他のチームはどうかと見られればいいと思います。もし他のチームの状況で私たちの願う形にならなければ仕方ないですし、私たちはやるべきことをやるだけです。
(Q:シカゴ戦の後どのように準備しましたか)
ワシントンに戻ってきた後は練習で簡単な確認と、フィルムを見ただけです。今日に向けて休みが必要でしたから。
LAも長いアウェイが続いているようだし、お互いタフなスケジュールが続いているが、私たちのほうが選手層が厚いので、その部分が重要になってくると思う。特にLAは怪我人で登録人数も少ないので。
相手チーム:ロサンゼルス・スパークス
センターのリズ・キャンベージ選手がバイアウトでチームを去ってから調子を落とし、プレイオフ圏外まではいかないまでも、ミスティクスの後はコネチカットとの2連戦、最後にダラスとの試合が予定されており、上にも欠いた通り確率的には低く、プレーオフは難しいのではないかと言われているチームです。
さらに、ベテランPG(元ミスティクス、2019優勝時のPG)のクリスティ・トリバー選手とフォワードのチネイ・オグミケ選手を怪我で欠いており、さらに厳しい戦いが続いています。
その他ニュース
試合と時系列が前後しますが、リーグニュースで気になったものいくつかです。
先週のプレーヤー・オブ・ザ・ウィークはこのお二人です。
マコワン選手はキャリアハイを挙げたミスティクスの試合あたりからノリノリで、チームも欠場選手がいることもあり彼女を中心としたオフェンスなども展開しています。
チームもプレーオフ決定し、他のチームからすればこれまでのシーズンと違ったスタイルのチームとなるので、対応しにくいと思います。
イオネスク選手のニューヨークは今日負けてプレーオフは厳しくなったでしょうか。まだ望みは薄いですがあるので残って欲しいなぁ。(前チーム残って欲しい)
次に、ダイアナ・タウラシ選手が怪我のため残りのレギュラーシーズンの試合を欠場することを発表したニュースです。
※実際に発表されてはいないのですが、彼女の欠場でハードシップ契約をした選手がいるため、それが確定した形になります。
フェニックスは現時点で8位。ですがご存知の通りプレーオフ出場争いが激しく、6チームで残り3つのスポットを争っている状況です。
フェニックスの残りの試合はミネソタ、ダラス、シカゴ。先日の不死鳥のような周りの選手たちの活躍を見ると、まだいけるという希望があるのがこのチームのすごいところ。
(このTweetの欠場選手達、全員代表選手です。それ考えるとすごすぎ。)
備考
試合の流れの中でのスコアの記載についてはミスティクスのスコアを先に書いています。例えば80-65だったら80がミスティクス。
試合の流れ
スタートは(敬称略)
G ナターシャ・クラウド
G アリエル・アトキンス
F アリーシャ・クラーク
F エレナ・デレダン
C シャキーラ・オースティン
1Q
LAのディフェンスでの強めのボールプレッシャーによりテンポがあまりよくない開始ながら、2分経過時からアトキンス選手のタフショット、続けてスリーと連続で得点。その後オースティン選手も2連続得点と続く。
一方のLAはアウトサイドから1on1中心のオフェンス。ミスティクスのディフェンスはヘルプディフェンスなどは見られるがどこかいつもより強度が低いか、ボールがまわった後にシュートを決められる場面が多い。
交代で入ったウィリアムス選手の連続オフェンスリバウンドや、町田選手が24秒バイオレーションを取るなどベンチメンバーの活躍もあったがリズムに乗り切れず19-19で2Qへ。
2Q
メンバーは(敬称略)
ルイ・マチダ
アリエル・アトキンス
マイーシャ・ハインズアレン
エレナ・デレダン
シャトリ・ウォーカーキンブロー
2連続スリーを決められるがミスティクスも2連続でスコア。
その後は勢いに乗り始めたロサンゼルスの積極的な1on1を止められず23-33と点差をつけられてしまう。
タイムアウトを挟み、LAのサイズのないガード陣に対してのミスマッチを活かすなどしてアトキンス選手に打たせるセットを継続で行い、2連続得点。同選手はリバウンドも奮闘する。
一時、LAの速攻などで点差が13点まで広がってしまったが、堅実なディフェンスやハッスルプレーからリズムを取り戻していき32-40で前半終了。
エリック・ティーボーACのハーフタイムコメント
(Q:LAのカナダ選手に対してどう守るか?)
早めのヘルプをすることが効果があると思う。ミスティクスの選手達はボールが動いている時に足が動いていないのでそれを改善する必要がある。
(Q:デレダン選手のシュートが不調だが?)
最後の方には良いシュートを作り出せている。1、2本決まればその後続いていくと思う。
3Q
開始は(敬称略)
ナターシャ・クラウド
アリエル・アトキンス
アリーシャ・クラーク
エレナ・デレダン
シャキーラ・オースティン
オースティン選手が合わせやリバウンドから連続で得点。一方のLAも1on1の仕掛けから引き続き得点を重ねていく。ミスティクスのスティールからの速攻で再びオースティン選手のレイアップが決まるが、そのプレーにファールがあったというクラウド選手の主張がテクニカルを取られてしまう。
そのあたりからファールのコールが多く、フリースロー等の中断が多くなり、雰囲気も悪くなっていく。
そんな雰囲気ながらミスティクスはディフェンスを見てオースティン選手の合わせやアトキンス選手のプルアップでオフェンスには流れが生まれていき、ハインズアレン選手がミドルやドライブAnd1とスコアを重ねていき、点差を徐々に詰め59-64で最終クォーターへ。
4Q
メンバーは(敬称略)
ルイ・マチダ
エレナ・デレダン
シャトリ・ウォーカーキンブロー
アリーシャ・クラーク
マイーシャ・ハインズアレン
ハインズアレン選手が引き続き好調でチームとしても彼女に打たせるオフェンスを展開。オースティン選手も引き続きハッスルプレーで流れを引き寄せる。しかし、LAの積極的なドライブの1on1は続けて決まっていく。
5分を切り、クラウド選手が相手にボールをはじかれた後バックコートからドライブしAnd1。続けてデレダン選手がリバウンドプットバックで72-73の1点差に。お互い譲らずスコアを交換し時間が経過していく。
クラウド選手が5ファールをしてしまい、ディフェンでは狙われてしまうが、相手のサイクス選手も5ファールに。
1分を切り1点差、サイクス選手からゴール下へのナイスパスを通されてしまうが、デレダン選手がビッグブロック。
最後のミスティクスのプレーはデレダン選手のミスマッチを作り出してからの1on1。いつもなら決めているバンクシュートが惜しくも外れ相手ボールに。
相手ボールになりファールを取られ、ネルソンオドダ選手に2本決められ3点差4.4秒。タイムアウトのないミスティクスはクラウド選手がスリーを狙い、それに対してファールがあったようにも見えたが、試合終了のブザーが先の判定で76-79でミスティクスの敗戦となった。
1Q 19-19
2Q 13-21
3Q 27-24
4Q 17-15
気になったこと
スタッツから
- ミスティクスのシュート率の悪さが目立ちます。
- リバウンドも40-29、オフェンスリバウンドも13-6で勝っていながら、シュートを決めきれなかったことがスタッツから読み取れます。
- ディフェンスでは相手の得点が79と少しだけ平均の75.8より上回っています。そこまで取られすぎということではないのですが、オフェンスが悪い日だったので、ディフェンスが普通かちょっと悪いぐらいになると勝つのは難しかったですね。
- 試合を通じてファールを多く取られていました。シーズン全体のスタッツはわからないですが、直近10試合程度を見たところ、ファールが多い試合が負けていることが多く、(ファールが多いから負けるのか、負ける展開だからファールが多くなるのか分からないですが)そこも勝敗に関わっていそうです。
ディフェンス
超気合いの入っている日に比べると強度は低かったようには見えました。ちょっと様子見をしているようにも感じましたが。
後半は気合いが入っていたかなと思うのですが、審判のコールでちょっとやりにくさは感じましたね。今まで取られないものが取られたり、基準が試合を通して上下していたり。
審判のことはコントロールできないのでおいといて、ミスティクスは、全員でガチャガチャやってくる系に強くはないということを再確認した試合でした。ある程度対応していったのですが、プレーオフに向けて心配が残ります。
オフェンス
オフェンスは水もので決まらない日もあるので仕方ないとは思います。
心配なのはそれが疲れからきている場合です。これからプレーオフで試合の強度は高まりますし、引き続きある程度のスケジュール(中二日とか)で組まれていくと思いますから、そう考えるとプレーオフも疲れた状態で乗り切ることになります。どうか疲労とつきあって回復できるといいのですが。その前に怪我は本当に気をつけて欲しい🙏
デレダン選手が欠場の際や昨日のように厳しい場合、ハインズアレン選手が奮闘しています。今回もベンチから20点6リバウンドと活躍。
デレダン選手が厳しい時は切り替えで他の選手でいく、でいいと個人的には思います。でもアトキンス選手のいきなりの1on1は反対。一度インサイドを絡めてからがいいですね。
オフェンス、ディフェンスともに心配な部分もありつつ、この1週間で修正して、まずはインディアナ戦に向けてまたミスティクスの粘り強いバスケを期待したいです。
町田選手
6分出場、0点(0/0)、1アシスト、2ファール
ゲーム展開やマッチアップの相手との相性からか出場時間は少なめでしたが、3Q最後のミスティクスが追い上げていた時間帯に、LAがタイムアウトを取った後に交代で出場しました。
クラウド選手のファールの数を考えてのこともあったかもしれないですが、かなり重要なタイミングだと個人的には思うので、信頼されているなと感じました。
2ファールはどちらもカナダ選手のドライブに対してでした。コースに入っているのでグッディーだとは思います。オフェンスがどうしても有利なので積極的なドライブをしたオフェンスに対してはファールを取られがちになってしまいます。ああいったシチュエーションであれば先回りしてチャージングを取れそうな気もしなくもないですが、スピードあるので難しいかな。
最後に
プレーオフ直前に2連敗となってしまいました。どちらも嫌な負け方で、これで20勝14敗です。現地時間で試合の翌日の月曜と火曜はお休みとのこと。その後シーズン最終のインディアナとの2連戦でレギュラーシーズンは終わりですので、プレーオフに向けて身体を調整しつつ、プレーも最後よい確認ができるといいです🙏
今日の試合を含めた現時点での順位は、
1位 シカゴ (25-8)✅
2位 ラスベガス (23-10)✅
3位 コネチカット (22-11)✅
4位 シアトル (20-13)✅
5位 ミスティクス (20-14)✅
6位 ダラス (17-16)✅
7位 アトランタ (14-19)
8位 フェニックス (14-19)
9位 ミネソタ(13-20)
10位 ニューヨーク (13-20)
11位 ロサンゼルス(13-20)
12位 インディアナ (5-29)
4位のシアトルも負けたので引き続き0.5ゲーム差。まだチャンスはあります。残りの試合はこんな感じです。
- ミスティクス:インディアナx2
- シアトル:シカゴ、ミネソタ、ラスベガス
順位が逆転するのはこの2つのどちらかです。あり得そうな気がしますね。
- ミスティクスが両方勝って、シアトルが2つ負ける。
- ミスティクスが1試合勝って、シアトルが3試合全敗
最後まで重要な試合が続きますね🔥💦
ではまた次回🙇🏻♀️今回もお読みいただきありがとうございました。
インタビューなど色々あるのは明日更新できると思います!
ミスティクスの残りの試合はこちら(日本時間。@はアウェイ)
- 8/13 午前8時 @インディアナ
- 8/15 午前4時 vsインディアナ
これまでの戦評のようなものはこちら。振り返りたいかたはご覧ください😊
https://wnba-japan.com/category/戦評
コメント