FIBA女子ワールドカップ2022:10/1 3位決定戦 オーストラリア vs. カナダ 記者会見の日本語訳

国際大会
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最終日の3位決定戦は、地元オーストラリア vs. カナダでした。

元WNBAのレジェンド選手で41歳のローレン・ジャクソン選手が往年のポストプレーでペイントエリアを支配し30点。その活躍で流れを作り、オーストラリアが95-65で勝利。ホームの観客の前で銅メダルを獲得しました。

記者会見の日本語訳です。

ジャクソン選手とブロンデロHCの会見はグッときます😭二人の絆も感じます。

カナダ側からは前評判よりも高い順位で終わったこと、戦い切ったという気持ちを感じました。

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オーストラリア

ローレン・ジャクソン選手

とても感動している。銅メダルを獲得できたこと、ホームの観客の前でこの結果で終えたことは本当に嬉しい。

息子にいい席でプレーぶりを見てもらえたか?
いいえ。まだ上のほうのどこかにいると思う。どこにいるかも分からない。早く子どものところに行きたい。

11ヶ月前にカムバックをした時に、最後の試合で30点を取り、銅メダルを取ることを予想していたか?
このカムバックのプロセスは、この人生の中で最も謙遜するような信じられない10ヶ月で、サンディ(HC)に試合直後に「選んでくれてありがとう」と伝えた。この愛するスポーツを自国のオーストラリアのファンの前でプレーし、さようならを言う機会を与えてくれた。こんなことは全く予想できなかった。

今後のオーストラリアのチームについて
チームに参加した時すでに長く取り組んでいて、相手におそれられるような、尊敬されるようなチームを目指し、選手はまさにそれを体現していた。全ての選手が素晴らしい人間性を持っていて、こんな繋がりの深いチームにはこれまで所属したことがない。昨夜中国に勝てていればよかったし、決勝はどうなっていたか分からない。でもオーパルズ(オーストラリアチーム)はこれからも問題ない。若い選手たちは代表でプレーすることの意味を理解している。

以前のようなプレーで得点を重ねていったがどんな気分だったか?
本音を言うと分からない。何も考えていなかった。試合前は本当に感情的だった。ただ勝ちたい、チームで表彰台に立ちたい、そしてサンディのためにも勝ちたいという気持ちだった。そんなに点を取っているのは最後のほうまで知らなかったし。試合の開始から戦い、重要な時間帯にディフェンスで相手のミスを誘い、それぞれの選手が貢献した。素晴らしいトーナメントだった。これからが楽しみなチーム。

ハリウッド映画のようなストーリーで、以前のような活躍ぶりだったが、これまでのプロセスにおいてどんな感情を持ってきたか?疑う気持ちはあったか?
気持ちとの戦いだった。地元のチームで戦うだけにしても、代表でプレーするにしてもトレーニングは何も変わらなかった。コンディションは良くなかったし、地元のチームでプレーするにしても、力も取り戻さなければならなかった。信じることができるトレーナーがいることは恵まれていて、そのトレーナーのもと体重を落としてコンディションを改善した。逆境もあった。怪我もあったし、体の痛みもあった。引退の原因となった怪我にも苦しめられた。気持ちとの戦いがありながらパフォーマンスが良くなってきた。それまでの経験から感情的になる場面が多かった。ジェットコースターのような経験だったが、チームメイトとサンディのサポートがなかったら乗り越えられていなかったと思う。地元にも最高の友人がいて、子どもの面倒を見てくれる。多くの人の犠牲の上に成り立っている。

ようやく地元に帰り普通の仕事ができるので嬉しい(SHE HOOPSというトレーニングプログラムの仕事)。緑とゴールドのユニフォームに身を通すことはとても光栄なことで、最も自分のキャリアにとって重要なことだった。素晴らしいグループと一緒に、地元のファンの元でメダルを獲れたことは本当に特別なこと。でも、身体が痛いので、身体が痛くならない普通の仕事に戻れて安心している笑

カムバックのプロセスについて
2ヶ月前にサンディから最終メンバーに選ばれるとは思っていなかったので、今の感情を表すのが本当に難しいほど。夢が叶って、そして今終わってしまいほろ苦い感情がある

パリ五輪が22カ月後だが?タウラシ選手もリオ五輪の際にもう終わりと言って東京五輪に出場した。
No。彼女は幼くて何にするにも助けが必要な子どもはいないでしょ。私の子どもはまだ小さくて私がこの大会に出ることで大きな犠牲を払っている。この数ヶ月一緒に過ごすことができていなくて、それは私にとっても子どもたちにとっても辛い。なのでこれで終わり。

ブロンデロHC

幸せな気持ち。2月にチームの活動を始めて、選手たちはコミットしチームで一緒に一所懸命取り組んでくれ、初戦フランス戦、昨日の中国戦で敗戦となったがその後の復活力、タフさ、チーム一丸として戦った姿をコーチとして誇りに思う。

そしてこの彼女(ジャクソン選手)は謙虚なスーパースター。一緒に長年プレーしてきたし友人でもあるが、普通に考えて、誰が実際に30点取れる?私も国際試合ではそんな取ったことないと思う。チームでの戦いは素晴らしかったし、今日は特にインサイド、ローレンのところが有利だった。彼女を誇りに思う。

昨日、ベンチの力が必要と言っていたがこのこと(ジャクソン選手)を予感していた?
NO。ローポストが有利だと思ったので、そこでのオフェンスを増やした。ローレンのローポストの得点で試合の流れが変わるまではここまで集中していくとは思っていなかった。昨日の中国戦はタフな試合で、プレー時間が長くなってしまった選手もいた。そんな中でも戦い抜いてくれた。タルボットは素晴らしいコンディションで、機械のように動き続けてくれた。10日間に8試合なんてこれまで聞いたことがない。やはりチームの力で、私たちは厚いベンチ層を持っていて、それが今日は大きかった。

ジャクソン選手のカムバックのプロセスについて
感情的になってしまう。彼女は素晴らしい。このレベルでプレーできるまでの11ヶ月の取り組みはすごいものがあった。私にも、チームにも感動を与えた。選考の際に彼女を選んだのはチームに力になると思ったから。その選択は正しかった。友人として彼女の達成を誇りに思うし、メンタルのタフさで彼女より強い選手はいない。コート外では優しい人。試合前には2人で泣いていた。彼女はタフさを体現している選手。素晴らしい選手をこれまでコーチしてきたが、彼女は特別。彼女のレガシーはこれからも語り継がれる。これ以上の素晴らしい物語はないし、心底嬉しく思う。それに値する人であって、リーダーシップも発揮してくれた。チームメイトに愛されている。彼女がコートに入ればいるだけで存在感を発揮するし。彼女がそれを楽しんでくれたのもよかったし、銅メダルを獲れたことも嬉しいこと。

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カナダ

キア・ナース選手

望んだ結果にはならなかったが、このチームで成し遂げたことに誇りを持っている。予選通過を誰も予想していなかったから。トーナメントをこういった形で終えるのは辛いが、成長の糧であり、チームで粘り強く戦ったことに誇らしいこと。

チームの成長について
こんな高い強度とレベルの試合や大会の経験を得ることは選手みんなにとって素晴らしいこと。このチームには海外リーグで戦う選手、国内にいる選手や大学生もいる。それぞれのチームに戻って成長し、また代表キャンプに戻ってやるべきことをやる。成長を続ける素晴らしい機会だと思う。試合の出場経験があることでより良い状態で試合に臨むことができる。この大会の経験が今後に活きると思う。

何が上手くいったか?
全てがうまくいっていた。何にも止められないという感覚があった。膝の怪我から復帰でいきなり大会というのは他の人には勧めないが(笑)、でもこの機会を与えてもらえたことに感謝している。何よりもプレーできたこと、この復帰をサポートしてくれたみんなに感謝している。

次のステップは?
選手やコーチ陣とより多くの時間を一緒に過ごし、システムを学ぶこと。新しいシステムを習得するにはコーチの元、同じ選手があつまり、コミットし、お互い一緒にプレーすることに慣れることが重要と考えている。その点においてカナダ協会がうまくやってくれている。次回のキャンプは今回の経験があったことでより良くなることが期待できる。今回オーストラリアは彼女たちの経験を活かしていたので、そこから学ぶことがあると思う。

相手チームジャクソン選手の活躍について
上手な選手が乗り始められたら止められない。経験豊富で、オーストラリアバスケのGOATであるには理由がある。よくこういった大会には良い物語がつきものですが、私たちは残念ながら相手側だった、何だよって感じで(笑)。でも彼女のカムバック、この大会の出場は素晴らしいこと。観客も毎試合素晴らしい応援があった。中国、セルビアも素晴らしいファンがいた。カナダは世界を越えて来ないとだめで(笑) 若い選手の台頭や若いファンがいることは女子バスケにとって素晴らしいことだと思う。いろんな人が観客にいてみんなが引き込まれていたことが素晴らしかった。

ラペーニャHC

オーストラリアにおめでとうと言いたい。彼女たちはゲームを通じて高いメンタル力、経験とともにタフに戦っていた。今日は開催国として銅メダルを獲得するための彼女たちの大きなチャンスだった。

悲しさや怒りといったものはない。選手たちは常に最高のプレーをしていたが、今回は勝つことができなかった。ワールドカップにおいて素晴らしいパフォーマンスをしたからこの結果となり、世界4位という素晴らしい結果。みなさんにもありがとうとお伝えしたい。オーストラリアの協会にもこの大会が素晴らしいイベントとなったことをお祝いを申し上げたい。これから最も重要である選手たちがリカバリーできる時間があるような構成に変わっていくことを願う。

この大会から得たものは?
コーチとして自分の場所を見つけたように感じる。カナダ協会と選手たちが自分を継続してくれれば自分のできることを全て出したい。

(後半、時間がないため&需要がそこまでなさそうなので割愛させていただきます。)

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