セミファイナル Game 4です。
Game 5が明後日に迫っていますので、今回はこちらはほぼ感想的なもの+スタッツだけにして、記者会見にもっと時間を注ぎたいと思います。
シアトル戦だけ見たい方は目次から飛んでください。
シカゴ vs. コネチカット
所感
結果は80-104(22-30、19-28、20-25、19-21)でコネチカットが勝利。シリーズを2-2にして、Game 5に突入することになりました。
コネチカットのエネルギー溢れるプレーが試合開始から出て、シカゴがそれに圧倒され一度もリードを奪うことなく試合が進み、挽回することなく4Qになり、消化試合になったように感じます。最後はどちらもスタートを出しましたが、ある程度良い感覚で終わるため、と言った感じ。その間はGame 5に向けての練習試合のようにも感じました。
コネチカットとしてはGame 3で苦しんでGame 4のカギと言われていたゴール付近のシュートの成功数、確率がアップし、それぞれの選手のゴールにアタックする気持ちも感じました。一方シカゴとしてはこれまでに見せていたゴール下へのディフェンスの集中がなかったように感じます。
試合中、試合後会見(追って訳しますね)でコパー選手、クイグリー選手が「リラックスしてしまっていた」「集中していなかった」とコメントしています。
これまでの試合を見てきて、シカゴは相手がどうこうというよりも自身のメンタル、試合に向けての気持ちの面のアップダウンの振れ幅が大きい気がします。それによって本来の力が出せなかったのは悔しいところですね。
スタッツ
スタッツを見ていきます。
- これまでの試合と同じくリバウンドは23-39でコネチカットが制しています。
- そしてフィールドゴール率が56.9%でシーズンハイ。ここがこれだけ決まるとコネチカットが有利です。
- アシスト数は比べると互角なんですが、シカゴとしてはいつもより少ないかなと。
- あとはクォーターごとの点数がコネチカットの前半の勢いを物語っていますね。シカゴからすると取られすぎだと思います。
- ペイントエリア、セカンドチャンス、速攻からの得点全てにおいてコネチカットが上回っています。特にペイントエリアの34-66が目立ちます。コネチカットの強さが全面に出た試合になりました。
Game 5にむけて
これでこちらのシリーズはGame 5までもつれることになりました。
Game 5は9月9日(金) 朝9時からです!
メンタル的な話をすると、コネチカットのほうがポジティブで勢いがあるだろうなと感じます。シカゴのホームではあるんですが、どちらかというとシカゴのほうが追い詰められている感があります。
Game 1では奇襲的な作戦で勝ち、その後2試合でシカゴに対応されていましたが、Game 4ではエネルギッシュにプレーすれば勝てるということを感じたのではないかなと。
シカゴとしてはこの段階で集中していなかったというのは勿体無いというのか、それが原因でGame 5までもつれさせてしまい、悔やまれるところですね。
実力は拮抗しているので、あとはもうどちらが気持ちが強いか、メンタルの準備ができているか、なんでしょうかね。
ラスベガス vs. シアトル
所感
結果は97-92(19-23、25-24、22-12、31-33)でラスベガスが勝利。Game 1で1敗した後に3連勝してFinalへの切符を手にしています。
ブロークンハート💔すぎてもう何が起こったか脳から記憶が飛んでいるんですが、とにかくこのシリーズは後世に語り継がれるぐらい良いシリーズだったということが言えると思います。
最初はラスベガスが良いスタートをきり、Game 3のような展開になるかと思われたんですが、ギャビー・ウィリアムス選手のスティールやオフェンスリバウンドといった部分で自チームのオフェンス回数を増やす渋い活躍をキッカケにシアトルのディフェンスが良くなっていきました。
どちらのオフェンスもディフェンスもお互い何をやるか知り尽くしているような中で、それを上回るスキル、フィジカル、シュート力で点数が決まっていった感じだったでしょうか。
所々で目立ったのは、シアトルがあとちょっとで守り切れるといったときにラスベガスのチェルシー・グレイ選手の1on1からのシュートが入ったり、他の選手の外からのスリーが決まった一方、シアトルは外からのフリーのシュートをスチュアート選手、ロイド選手以外が決められなかったというところでした。
全員がオフェンスの起点となりうるラスベガスをシアトルは守りきれなくなっていて、シアトルはスチュアート選手、ロイド選手以外のスコアが伸びなかったのが痛かったですね。
スタッツから
試合全体のスタッツがポストされていないようですので、フルを見たい方はESPNのページをご覧ください。
- ラスベガスのフィールドゴール56.3%はすごいですね。シアトルも確率で言えば悪いわけではないのですが、ラスベガスが上回っています。
- リバウンドは意外にも34で同じ。ギャビー選手をはじめオフェンスリバウンドが大きそうです。
- シアトルは既出ですがスチュアート選手、ロイド選手以外に二桁得点がいないのがタフな展開になりました。チャールズ選手からもうちょっと欲しかった。
- 一方ラスベガスは15点以上が4人。これは守りづらいですよね。
- グレイ選手が4Qの6/9のフィールドゴールを含め、31点、10アシスト、6リバウンド。圧巻のパフォーマンスでした。(シアトルを応援している側からしたら何度「ぎゃー」と叫んだことか)
シリーズ総括
素晴らしいシリーズでした。ここまで緊迫感が常に続く接戦ってなかなかない気がします。まさに最後の1秒までわからない、エキサイティングな試合の連続でした。選手、コーチ陣にはお疲れ様でしたとお伝えしたいです。
個人能力が溢れかえっているシリーズでした。チームディフェンスで対応できないレベルで。(今のラスベガスとミスティクスがやったらどうなるかなと思いますね。それも見てみたかった。)
シアトルとしてはGame 3に負けてしまったのが大きかったです。勝てる試合だったので悔しいところです。
気持ち的にはシアトルを応援していたので(勝ち上がり予想はラスベガスという邪道な応援)、心が痛いし、バード選手の試合終了直後のインタビューで涙をもらい、バード選手の試合後会見でぼろぼろ泣き、ロイド選手、スチュアート選手からももらい泣きし、Twitterで流れてくるインタビューで再度涙があふれ・・・涙が出過ぎて今は頭が痛いです😭😅
同じく今シーズンで引退したミネソタのファウルズ選手はプレーオフに出場することなく(最後の1試合までプレーオフ進出をかけて戦いましたが)、なんというか静かにキャリアを終えた感じがあります。一方でバード選手は最後まで戦闘モードだったのが一気にキャリア終了、という激しく終了というか、落差が大きくて、ショックも大きいような感じがします。急に心が切り刻まれたような🫠
個人的にファウルズ選手世代でずっと見てきて、どちらも好きな選手なので一気に2人がいなくなって、寂しい…という言葉では片付けられない気持ちです。おこがましいですが、応援者の心理として一緒に頑張ってきた?見守ってきた?みたいな勝手な気持ちがあるんだろうな🥲
さらに個人的な話を挟みますと、東京オリンピックの決勝のチケットが実は当たっていて観に行けるはずだったので、最後に観られなかったのも悔しい😶
最後に
心には大きな穴があいていますが、プレーオフは続きます。
まずは明後日9日9時からシカゴ vs. コネチカットのGame 5です!気持ちを盛り上げていきたいと思います!
ミスティクスやシアトルよりも注目度が低いように感じますが、どちらが勝つかわからない注目の試合です。
パーカー選手も引退の可能性がなくはないですので要注意です。
第1シードのラスベガスに決勝で当たるのは2位のシカゴか3位のコネチカットか。(シカゴだったら全部のシリーズで上位シードが勝つことになりますね)
WNBAの2022シーズンはあと少しで終わってしまいますね。最後まで楽しみたいと思います!
選手、ヘッドコーチの記者会見を明日上げますのでお楽しみにしてください。
それでは、本日もお読みいただきありがとうございました!
セミファイナルの日程は以下の通りです。
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#1ラスベガス vs. #4シアトル
Game 1: 73-76 シアトル勝利 1-0
Game 2: 78-73 ラスベガス勝利 1-1
Game 3: 110-98 ラスベガス勝利 2-1
Game 4: 97-92 ラスベガス勝利 3-1
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#2シカゴ vs. #3コネチカット
Game 1: 63-68 コネチカット勝利1-0
Game 2: 85-77 シカゴ勝利1-1
Game 3: 76-72 シカゴ勝利2-1
Game 4: 80-104 コネチカット勝利2-2
Game 5: 9/9(金) 9AM
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ミスティクスロスな方へ。これまでのミスティクスの戦評のようなもの↓
https://wnba-japan.com/category/戦評
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