ラスベガス vs. シアトルGame 2です。
Game 1ではスチュアート選手、ロイド選手の活躍で、シアトルがアウェイながら勝利を収めました。ラスベガスはホームで0-2は避けたいところ。どういった戦略を取ってくるかが注目ポイントでした。
前回の試合の様子は↓
早速ですがGame 2の気づいたところをまとめていきます。
結果
もう皆さん結果を知っていると思うので先に書きます。ラスベガスとシアトルのGame 2は78-73でラスベガスが勝ち、シリーズを1-1にしています。これでどちらのシリーズも1-1となりました。
1Q 16-23
2Q 20-13
3Q 24-16
4Q 18-21
欠場については前回と同じでラスベガスはハンビー選手、シアトルはウィリアムス選手がいないメンバーです。どちらももうすぐ復帰というような情報は目にしますので、どちらも復帰すると大きなインパクトをもたらしてくれそうです!
お互いの戦略
ラスベガス
ゾーンをまじえたディフェンスやスモールラインナップなどの戦略が見られました。
全員が外から打てるスモールにすることで、ディフェンスとしてはヘルプに寄りづらくなりMVP候補のウィルソン選手のポストプレーからの得点を伸ばすこと、そしてインサイドにスペースができることからドライブを仕掛けやすくなります。
一方でディフェンスではどうしてもミスマッチができてしまうので、そのリスクよりもオフェンシブにするよう舵を切ったと言えると思います。
シアトル
ディフェンスはGame1と同じでスイッチでの対応が多く、ウィルソン選手のポストにダブルチームに行けるときは仕掛ける、ウィルソン選手じゃないほうのポストの選手の外からのシュートは打たせてよしという守り方でした。
余談ですが、ハンビー選手が復帰すると外から打てる選手なのでこういった守り方はできなくなります。そうなるとラスベガスはスモールラインナップの陣形で高さも捨てないという選手器用ができるようになりそうです。
試合の展開
前半
ラスベガスは1Qの早い段階でセンターのキア・ストークス選手を下げてスモールラインナップに変更。1Qではシアトルはうまく対応していたように見えました。ディフェンスにおいて発生する高さのミスマッチをシアトルがしっかりと見て、スチュアート選手もしくはチャールズ選手どちらかのミスマッチを執拗に狙っていたことが成功していた1Qで、その分7点差がついたのかなと思います。
2Qはラスベガスはウィルソン選手、シアトルはスチュアート選手のアイソレーションでお互いやりあい。ラスベガスは経験豊富なグレイ選手も目立ちました。
2Qの途中、シアトルがバード選手を休めている時に、ラスベガスのディフェンスが成功し、シアトルのオフェンスのリズムを崩すことに成功して、点差を詰めていきました。
1Q、2Qとクォーターの中盤の時間帯はスモールラインナップ、終盤にビッグに戻す、という起用法でした。
後半
後半も基本的にはウィルソンvs.スチュアートの構図。(お互いさすがMVP候補でアンストッパブルでした。どっちが選ばれるでしょうね。)
しかし、スチュアート選手が3Qの早い段階で3ファールをしてしまい、ディフェンスに積極的に行くことができず、プレーに結構響いていたように思います。
その後シアトルはスチュアート選手にボールを預けることの狙いすぎでミスやヘルドボールになってしまう場面が続きました。一方のラスベガスはグレイ選手のローポストでの身体を張りつつヘルドボールにするディフェンスがグッディーでした。シアトルとしては相手のスモールラインナップの時間帯で点をきっちりと取れなかったのが痛かったですね。
3Qの最後の最後にウィルソン選手のコーナースリー、直後のシアトルのインバウンドをプラム選手がスティールしてそのままスコア。60-52としてラスベガスとしては最高の3Qの終わり方になりました。
4Q開始にウィルソンがこの試合初の交代でベンチにいる時に休みを取りましたが、もう一人のセンターのストークス選手のオフェンスリバウンドからプラム選手へのシュートファールにつながって、最大10点差まで広がった後、チャールズ選手を中心に点差を縮めていき、バード選手、ロイド選手のシュートも続いて2点差、4点差になりました。
残り1:36で73-67シアトルビハインドの状況からフリースローなどで2点差まで詰めて、ラスベガスのスクリーンにはトラップを仕掛けるなどしましたが、ラスベガスはうまく対応して、24秒をきった後のファールゲームでもフリースローを決められ、シアトルは作ったプレーを成功させることができず、78-73でラスベガスの勝利となりました。
スタッツ
- Game 1も73-76で今回も70点台。試合を通じてどちらに大きく傾くことなく互角の戦いというのが伝わってきます。
- 目立つのはフリースローの本数。ラスベガスがGame 1では11本の投試にとどまっていたのが、倍近くの23にしています。積極的にアタックした結果だと思います。
- オフェンスリバウンドの数は7-2、セカンドチャンスは11-4とどちらもラスベガスが優っているのもスコアに表れていそうです。
- アシストの数はシアトルが18で優っていますがGame 1では23だったので、Game2はより1on1が行われ、そこからの点が多かったようです。
選手
ラスベガスのウィルソン選手が33点、13リバウンド、3ブロック。シアトルのスチュアート選手が32点、7リバウンド、3アシスト、3ブロックとどちらもモンスタースタッツ。ラスベガスのハモンHCが言っているように、この2人はお互いをほぼ相殺するので、周りの選手の活躍が鍵となってきます。
ラスベガス
目立つのはやはりグレイ選手。1on1からブロック不可能なジャンプシュート、ドライブなど確率よく決めています。
試合中に表示されたスタッツでプラム選手が打ちすぎの時は勝率が低いといったものがありました(😅) たしかに言い方は悪いですがムキになって制御不能感が出てくると、プラム選手はトップスピードのときの判断がそこまで良くないのでシアトルとしてはしていい流れになりそう。ですが、Game2では10本近く少ない投試数でコントロールしていた感がありました。インサイドに強引にドライブをしかけるというよりはスペースを広げてアタックするというやり方がよかったようです。
ラクィーナ・ウィリアムス選手がスモールラインナップには欠かせない選手になっています。2012年ルーキーチーム、2013年には6thプレーヤー賞、2015年にはオールスター選出されている選手で、爆発力があり、チームに勢いをもたらす選手です。スコアは2点なのですが、フロアを広げる役割、それから8リバウンド(うちオフェンスリバウンド3本)と運動量の多さを見せています。
もちろん他のスタート選手の活躍もありますが、それに加えてこういった選手の存在があることは大きいと思います。
シリーズ前に個人的注目選手としてヤング選手を注目に挙げていましたが、おとなしいですね🤔🥲
シアトル
スチュワート選手、チャールズ選手のミスマッチを活かしたオフェンス以外の部分での得点がもう少し欲しいところだと思います。
Game 1ではあたっていたロイド選手が8点だと厳しいですね。もう一人アウトサイドから点が取れると更に的を絞りづらくさせてインサイドが活きることにも繋がりますし、余裕のある先手をとった試合展開になるはずです。
最後に
これで1-1となりました。次は2試合シアトルでの試合です。
レギュラーシーズンでの成績はラスベガスはホームでもアウェイでもどちらも13勝5敗。シアトルはホームで13勝5敗、アウェイで9勝9敗。どちらでも気にしないチーム vs. ホームを得意としているチームといった感じでしょうか。
反対側は結構点差が離れましたが、こちらは息をつくヒマがなく息苦しさがありますね。こっちのほうがシリーズが長引きそうな気もします。
次回Game3は日本に優しくない日時です。9月5日(月)4時AM〜😢 (その前の2時からもう片サイドの試合)がんばって起きよう🔥😡
では、本日もお読みいただきありがとうございました!
セミファイナルの日程は以下の通りです。
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#1ラスベガス vs. #4シアトル
Game 1: シアトル勝利 1-0
Game 2: ラスベガス勝利 1-1
Game 3: 9/5(月) 4AM
Game 4: 9/7(水) 11AM
Game 5: 9/9(金)11AM
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#2シカゴ vs. #3コネチカット
Game 1: コネチカット勝利1-0
Game 2: シカゴ勝利1-1
Game 3: 9/5(月) 2AM
Game 4: 9/7(水) 9AM
Game 5: 9/9(金) 9AM
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ミスティクスロスな方へ。これまでのミスティクスの戦評のようなもの↓
https://wnba-japan.com/category/戦評
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