町田瑠唯選手がWNBAでより活躍するために。何が評価され、何が課題なのか?!まとめ!

町田瑠唯選手
この記事は約11分で読めます。

これまでの7試合、チームは5勝2敗と首位争いを繰り広げています。

が、昨日のシカゴ戦はいいようにやられてしまい、簡単にはいかないことを思い知らされましたね。

町田選手についてはここ最近の2試合についてはチーム事情、対戦相手との相性等から出場時間が限られています。オリンピック、Wリーグ、そして渡米後すぐにシーズンが始まり、しかも移動も含めてだいたい3日に1回のペースでの試合スケジュール。疲労の蓄積が予想されることも含め、心配な気持ちをもってしまいます。

時期尚早かもしれませんが、これまでの試合で評価されていること&課題であることを、コーチやチームメイトなどのコメントも参考にして、個人的な観点からまとめてみます。

Ad Link

評価されていること

こちらにはデビュー戦あたりの評価をまとめています。

(もはやこれずっと前な気がしますね😅 しかもPlay by Playでの考察をしているのがウケる🤣 今は多少使いにくさがあるけどリーグパスで観られて恵まれているものですね🤣)

パス

こちらはもう言うまでもなく誰のコメントをとっても高い評価をされています。

「パス」とまとめていますが、その正確性やコートビジョン、タイミング、ディフェンスの位置を見た先見性、判断なども含みます。

シュートにつながるアシストはもちろんですが、その後シュートにつながるパス(つまりアシストのアシスト)も出ています。

ティーボーコーチからバスケIQについて評価されているのはこのあたりが大きいと思います。味方、ディフェンス、全体をみて判断できる部分です。

ディフェンス

マッチアップ相手に対するディフェンスはスタッツに出ていて評価されています。3、4試合目までの時点でセンターのシャキーラ・オースティン選手と同レベルでマッチアップ相手を抑えているというスタッツが出ていました。

シカゴ・スカイ戦では守りながらも高さでねじ込まれるということが数回ありましたが、身長が低い選手として不利だと予想されていた中、こういったスタッツでもディフェンスの上手さを証明しています。

チームメイトへのインタビューでもディフェンスの能力は評価されていましたね。

またチームディフェンスへの理解度もとても高いと思います。シーズン開始あたりでティーボーコーチが町田選手の理解が早いというコメントをしていた記憶がありますが、ディレクション、ヘルプサイドなど、チームの決まり事をしっかりと守っているように見受けられます(最近は早い展開が多いのでわかりにくいですが)。また、町田選手がペイントエリア周辺でミスマッチにならないようなディフェンス(日本でもよく見るスイッチ)もチームメイトとアイコンタクト、コミュニケーションを取っていますし、ローポストではられたときはヘルプサイドの協力を得てまもるという決まり事もあるようです。

そして、ルーズボール、リバウンドルーズボールを拾うことも評価されているようです。ミスティクスはメンバーによってはリバウンド力が落ちることがあるので、こぼれ球に早く反応しものにしてくれることチームにとって重要になってきます。ボールを素早くピックアップしてくれるのは有り難い存在となっています。

スピード

スピードとまとめるのがいいか悩みましたが、評価されているひとつです。ドライブの速さ、上記のルーズボールへの反応、ディフェンスでの速さが評価されているようです。

(が一方、オフェンスにおいては活かしきれていないと感じます。速いドライブに対する合わせや、速攻でのランなど、チームメイトの力と意識も必要な部分です。この部分は後述します。)

その他

チームにちゃんと評価されているのか、そもそも気づいてもらっているのか分からない部分として私が思うのは、

  • 察する能力
  • スペーシング
  • ゲームコントロール

察する能力は日本人特有の阿吽の呼吸のような、チームメイトがどうしたいという考えを察する力です。プレー中に、あ、あの人はこうしたいんだね、じゃあ自分はこちらね、みたいな思考の流れがあるように見受けられます。

日本人同士だったらそういった察する力がありますが、海外ではそうではありません。コート上ではコミュニケーションが完全に取れていない中で、うまく察して対応しているのではないかなと思います。

(察しすぎちゃうのは良くない可能性もあります。それは後述します。)

またそれに少し関わっていますが、スペーシングもよいと思います。(本当は町田選手にボールをコントロールしてほしいですが)誰かが1on1をしている時など、自身のディフェンスを見ていいところにいると思います。(いいところでボールが回ってきてドフリーシュートがあるのはここが関係しているとお見受けします。)

もう一つゲームコントロールはこちらも表現が難しいですが、ゲームの流れを変える能力、ボールをプッシュする能力などを含めてこの表現を使わせていただきます。ハーフでのコントロールはまだ成長の余地ありだなぁと個人的には感じます(チームメイトとの意思疎通、ターンオーバー含めて)

Ad Link

課題

それでは課題として考えられることを挙げていきます。

プレーの積極性

シュートだスリーだと言われていますが、突き詰めていくとこの「積極性」と言っていいと思います。コーチのインタビューでも言われていますし、選手への選手のインタビューでもありましたね。AggressiveとかShoot moreと言われている部分です。

こちらは5月21日のアトランタ・ドリーム戦後の月刊バスケットボールさんのインタビューです。このブログを見ている方は記事をすでにお読みになられていると思いますが、クラウド選手が「もっとシュートをして欲しい、それは彼女に継続して伝える」と言っています。(動画もその部分から再生に設定していますので雰囲気を見てみてください。)

聞いている2人が笑っているのを見ると、試合だけでなく練習でもシュートを打てる時に打っていなくて、そうそういつも練習でも言っているんだよ〜みたいな雰囲気ではないかなと。

直近の2試合では無得点に終わっていますが、その前にシュート数が1本、0本でした。

スタッツを見てみると、ガードのクラウド選手、キンブロー選手よりスリーポイントもツーポイントもシュート率がいいのに、シュート投試数はチーム最小です。シュート率がいいのはまだシュート本数が少ないからの可能性もありますが、重要なのは投試数を増やして、やりやすいような選択肢を増やすことかと。投試数を増やすことで、町田選手にとってもチームにとっても選択肢が増え、プレーの幅が広がるのではないでしょうか。チームメイトがこうやってにこやかに同意するぐらいシュートに対しての信頼があるということですから🔥

スタッツはこちら

ドフリーであいている時のシュートはもう打てているので、必要なのは自分から切り開いていくシュートだと思われます。ピックからのプルアップシュートはダラス戦でも決めていましたね。たくさん練習されているようなので、チャンスがあればどんどん出してほしいですね。

一方で、前の記事にも書きましたが、ゴールに向かっている時のパスアウトが早すぎる気がします。行き過ぎて手が長いディフェンスに引っかかったり、ゴール付近でディフェンスに囲まれること、何が起こるか分からないからという理由でそういった選択をしているのだと思いますが、もう実戦で調整するしかないので、トライしていってほしいなと感じます。アメリカの選手はスペーシングがよくないのでそれも理由かもしれないですが(後述します)。

同ダラス戦の最後にクロスオーバーから一回攻めようと試みているんですよね。ああいったのを出していっていいと思います!(トップポジションで失敗すると速攻になってしまうのは確かに怖いけど・・・勝手ないち応援する者としての意見ですので🙇🏻‍♀️) 勝負が決した試合で最後に長く出てというのが一番経験、トライできるのですが、そんなタイミングがあって試せるといいなと思っています。

あとは同じく前の記事にも書きましたが、スピードでぶっちぎってディフェンスのプレッシャーを一回はねのけてしまったほうがやりやすいと思いますがどうでしょう。丁寧に作ろうというのはわかるけど、エントリーパスも狙われてスムーズに行っていないし、結局後ろのディフェンスもプレッシャーかけ放題から始まっているから全員がやりにくそうで。クラウド選手がたまにやる、おりゃ〜って突き進むやつを一回ぐらい入れてもいいんじゃないかなと思います。(ここもチームメイトの合わせが関わってきますかねぇ)

発言の積極性

この部分はもう完全に想像に任せた完全なる予想でしかないので流して読んでください。

察することを求めるのは無理

これまでの様子をみていると、ご自身の意見を積極的に発言していないのではないかなと感じています。

ルーキーだし、違うバスケ文化の国から来ているし、ましてやミスティクスは2019年に優勝しているチームのコーチやベテランがたくさんいるチームなので、発言しづらいでしょう。ハドルの中ではベテラン選手が発言しているでしょうし、コーチとの間でも彼女達の意見のほうが取り入れられることが多いでしょう。

しかし、結局町田選手がやりやすいようにプレーするには、発言しなければ伝わらないんですよね。先ほど町田選手の察する能力といいましたが、チームメイトが察して合わせる、察してスペーシングを取るってことはほぼないと考えていいと思います。

ドライブしたいけどヘルプディフェンスがこういるからこのポジションに行ってくれればどうできる、とか、こうしてドライブした時にここをカットしてくれればこうできるとか。些細なことだけど、それが伝えられているのか気になります。おりゃーってスピードでぶっちぎったり、1on1のドライブで相手を抜いた後、どうして欲しいのか。スペーシング、バックカットなど、「アメリカででこそ」そういったことを積極的に伝えることが必要だと思います。試合の映像ではクラウド選手とかデレダン選手が発言している姿、話している姿はよく見ますが、町田選手はどうでしょう。ベンチに戻った後とか試合後とか、どれぐらい受け身ではなく話せているのか気になっています。

WNBAではルーキーとはいえ、日本代表でしかも銀メダルを取っているPGです。さらに国内で最も熾烈と言ってもいいPGのポジションです。それだけ経験がありますし、ティーボーコーチから選ばれてチームに入ったのだから、町田選手がもたらす変化をチームも求めているはず。自信をもって発言してほしいです。「こうしたらどうかな〜」的な感じで。そしてシーズンが始まったばかりの今だからこそ色々調整できる段階でもあり、今のうちにまずはそれが却下されてもいいから伝えていって欲しいと思います。さすがにハドルの中では難しいと思うので個別にタイミングがある時にできていればいいなと思います。

受け身でい続けることで起こる可能性があること

昨日のTwitterでの色々なやり取りから考えていたことで、すこし厳しい内容になりますが、ご理解ください。

察してチームメイトに合わせているばかりで積極的に攻めないと悪循環になります。町田選手のプレーがせばまるしチームにもいい流れが生まれないので悪循環、とは以前にも書いていたんですが、さらにもう一つ悪循環があります。(不安を煽っているわけではないですので🙏)

これまでと別視点で、チームメイトからすると町田選手がシュートも打たない、攻めないとなると、じゃあ得点に繋がらないことになるので、それなら自分が1on1に行ったほうがいいよね、という思考、行動になってしまう恐れがあるのではないかなと。何度も取り上げてしまって嫌ですが、シカゴ戦のあのふわっとしたパスのターンオーバーも、そういったターンオーバーするならじゃあ自分で運んでやるよねって思考につながりかねないです。

選手が1on1ばかりやり始めたら流石にコーチから指摘が入るとは思いますが、「アメリカで結果を残さなかったらパスがまわってこない」ってよく言いますよね。それと同じことです。全てではないですが、クラウド選手やデレダン選手がボール運びをすることがある背景のほんの小さい一部にそういった思いがなくもないのかな〜と昨日考えていました。

だからチームメイトから期待されている積極性を出して、信頼を積み重ねて欲しいと思っております。

再度書きますが、この発言の積極性はすべて想像ですので🙋🏻‍♀️😅 しっかりと話せていることを願っています!

Ad Link

中長期的な課題

今シーズン中に対応できることとして、あいているときには打つ、ドライブからのプルアップジャンプシュートはこれまで通り、それから少しでいいから意識的に積極性をもってドライブすること、積極的に発言することが挙げられます。

それ以外として、今後もし長期的、数年WNBAでプレーをされるのであれば(もしくは国際舞台でも同じ)、シュート率の向上に加え、フィニッシュのパターンを増やしたら、オフェンスはプレーの幅が広がって攻めやすくなりますし、ディフェンスにとっては守りづらくなると思います。

現役選手や引退した選手を見ても、外のシュートを苦手としている選手はフィニッシュに工夫があるようです。こちらは先日あげたスリーを打たないPGです。

ここに挙げた選手は身体をぶつけてフィニッシュというのが多く、決してそれを今から身につけろというのは厳しそうです。(フィジカルに超負担ありそうですしね💦)

一番参考にできそうなのは、このクリスタル・デンジャーフィールド選手(何度も登場していますね、推しかも?現在ニューヨーク・リバティーでハードシップ契約中)だと思います。一番フィニッシュがきれいというか、パターンも多く、身体もそこまで酷使しなさそうで・・・。

ご自身も実際にプレーして課題を感じていらっしゃると思うので、今私たちが乗り越えてほしい、と思っていることなんて本人だってもっと前から感じていたかもしれません。

どうか本当に怪我だけは気をつけて、無理のない範囲で今後も活躍をみたいと願う応援者の長いつぶやきでした🙇🏻‍♀️

ちょっと不安を煽るような内容で嫌なのでTweetしないでおこうかな😅💦 気づいて読んでくださった方、ありがとうございました🙇🏻‍♀️

【追記】今日の試合内容をみてTweetしちゃいました😄

コメント

タイトルとURLをコピーしました